骨折の合併症と言われてもイメージがつかないと思います。
骨折した時に一緒に起こる何か?
誰もが知っているのは骨が曲がってくっついてしまう変形ですね。これも合併症の一つです。
骨折の合併症は3種類あります。
1. 併発症:骨折と同時に発生
2. 続発症:骨折の経過中に発生
3. 後遺症:永続に残った障害
その2は続発症についてです。
続発症は6つあります。
1.遷延治癒:通常よりも骨のくっつきが遅い状態
2.コンパートメント症候群:循環不全で腕や足に生じる筋肉と神経組織の壊死
3.外傷性皮下気腫:肋骨骨折で胸の皮下組織に空気が溜まる→命の危険
4.仮骨の軟化による再骨折:病的原因によって仮骨が吸収されて起こる再骨折
5.長期臥床:沈下性肺炎・褥瘡・深部静脈血栓症・筋委縮・尿路感染・痴呆
6.脂肪塞栓:骨盤や大腿骨の損傷部の骨髄脂肪が血管に入る→命の危険
コンパートメント症候群で腕に起こるフォルクマン拘縮になると一生回復しません。
原因はきつめの固定によるもので、骨折をして時間が経ってからの症状なので、気付くのはほとんどが自宅です。
腕や足で痛み・知覚障害・皮膚の光沢が現れたら、すぐに救急外来に行ってください。
筋肉が腫れて循環障害を起こしているので、重症だと筋膜を切開して筋肉を開放する場合もあります。
コンパートメント症候群は一刻を争う処置が必要です。
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