耳鳴りは、病気やストレスなど精神的な影響によって、耳が鳴っている感じが生じる疾患です。
耳鳴りの表現は「セミが鳴いているような音」「キーンという甲高い音」「ザーッという音」など個人個人で変わります。
耳鳴りを西洋医学の観点でタイプ分けすると・・・
・病気やケガによるタイプ(中耳炎や鼓膜の損傷など)
・筋肉の緊張によるタイプ(全身の姿勢のゆがみ)
・ストレスによるタイプ(イライラや精神的緊張)
以上のようになります。
いずれにしても時間が経過し問題が解決すれば耳鳴りは治ります。
問題なのは、原因は解決したはずなのに耳鳴りが続いていることです。
東洋医学では、各内臓がいくつかの体の機能を受け持っていると考えています。
耳を管理するのは「腎(腎臓)」であり、腎に関係するツボの流れの異常が耳鳴りの原因です。
耳鳴りは腎だけが原因とは限らず、他の内臓も同時に絡んでいる場合もあります。
耳鳴りはどんな音が鳴っているのかで3タイプに分けられ、治療のポイントが変わってきます。
①「ジージー」とセミが鳴くような音:老化・腎のツボの流れの異常
中年以降に多いタイプの耳鳴りで、夜間など周囲が静かになると自覚されやすく、 常時気になるという人も多くいます。 この耳鳴りは「腎(腎臓)」の力の低下に原因があると考えられています。
腎はヒトの生まれながらにして持つ生命エネルギーを宿すところだと考えられています。老化による腎の力の低下や、虚弱体質だったり、過労からくるものもあります。
②「キーン」という甲高い音:ストレスによるタイプ・肝のツボの流れの異常
このタイプの耳鳴りはストレスなど神経性によるものが原因と考えられています。これに関係するのが「肝(肝臓)」で、肝は精神的影響を受けやすく、それが腎にも影響します。
肝は目・筋肉・睡眠を管理しているため、このタイプの耳鳴りがする人は肝の症状も体調に現れやすく、寝付けない眠りが浅いなどの睡眠障害・イライラする・脇腹が張る・眼が疲れる・目が充血するなどが起こります。
③「ザーッ」という音:水分代謝異常タイプ・脾のツボの流れの異常
このタイプの耳鳴りは水分の代謝に原因があると考えられています。水分の代謝が悪くなる原因には、もともと血の流れや胃腸の働きが悪かったり、食生活の乱れなども挙げられます。
これに関係するのが胃腸の消化吸収能力で、東洋医学では「脾(ひ)」と表現します。脾は肌・皮膚・水分を管理しています。脾の元気がなくなると、水分の代謝が悪くなるため余計な水が全身に停滞し、耳で停滞した時に耳鳴りになるのです。
このタイプの耳鳴りがする人は脾の症状も体調に現れやすく、痰が多く出る・発汗の異常・むくみ・食欲不振・めまい・頭痛などが起こりやすくなります。
気圧の変化に影響を受けやすく、台風など低気圧が近づいてくると耳鳴りが起こるのが特徴です。
ポプラはりきゅう整骨院では、耳鳴りには鍼灸治療を行います。
耳鳴りは腎のツボの流れの異常が原因なのがわかっているので、そこを鍼灸で正常に戻していきます。
3タイプの音によって使うツボが変わってきますが、問題の起こっている内臓のツボの流れが正常になれば、耳鳴りは解決します。
耳鳴りを長引かせている原因に、患者様ご自身が治ってほしいと思うあまり、耳鳴りの具合に執着しすぎているところがあります。常に耳の状態に集中していて、わずかな耳鳴りにも過敏になりがちです。
これは、血の出る傷を負った時、ほっておけば自然に剥がれるかさぶたを、自分で剥がしてまた出血して治るまでの時間を伸ばしてしまうというのに非常に似ています。かさぶたを剥がし続けていては傷は治りません。
常時、耳鳴りがしているという人でも、何かに没頭している時は忘れていることがほとんどです。つまり、耳に気持ちが行ってなければ大丈夫ということです。
昨日あった傷がいきなり今日治ることが無いように、耳鳴りも突然は治りません。少しずつ小さくなっていって、いつの間にか消えていくのだと、気持ちを切り替えるのが大切です。
ポプラはりきゅう整骨院
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