操体法(そうたいほう)は故橋本敬三医師が開発した、神経の反射を応用した無痛の治療法です。
橋本先生が平成5年に逝去され、現在で操体法を学ぶには文献しかないため、細かなテクニックや角度や力加減がわからなくなっているのですが、私は20代初めの時に、橋本先生から直接操体法を学ばれた先生に直系の技術を教えていただける幸運に恵まれ会得しました。
操体法の考えの根本にあるのは「相反神経」です。
ヒトは何かの動作をする時、必ず相反する動きを同時に行います。例えば、腕を曲げて力こぶを作る時、力こぶができる上側の筋肉は縮み、下側の筋肉は伸びます。逆に腕を伸ばす時は力こぶのあった上側の筋肉は伸び、下側の筋肉は縮みます。これが相反神経です。
相反神経は身体の片側だけでなく反対側と上下にも働きます。歩く時の手足の動きが正にこれです。
痛い方に身体を動かすのはつらいですが、同時に痛くない方に動かすのは楽です。
橋本先生は動作の時に起こる相反神経の反射が治療に使えるのを発見しました。
左の図は、この患者様は膝を左に倒すと腰がつらいため、楽な右だけに動かして少し抵抗を加えているところです。
この動作の時、特定の角度で術者が身体に少しの抵抗を加えると相反神経反射が起こり、筋肉の緊張が取れ、今まで痛かった方に動かすのが楽になっているのです。
これが操体法の原理です。
操体法では、施術者の誘導の声に従って身体を動かしていただきます。
痛いところのみを治療することはありません。
身体の各パーツは連動して動いているため、痛いところがあることによって生じた、いつもとは違う不自然な姿勢や動作によるゆがみが全身に現れるからです。
操体法は、全体重を支える足から頭へ向かって治療していきます。
操体法のメリットは、無痛ということと、施術中の事故が極めて起こりにくいということです。
マッサージは人の手や機械などで外部から力を加えるので、施術後にもみ返しなど筋肉の痛みが起きたり、肋骨の骨折など事故が起きる場合がありますが、操体法は患者様ご自身に動いていただく治療法なので施術後の痛みが全く起こりません。骨折の事故なんて起こりようがありません。
デメリットは、操体法は病気には効果はありません。骨・筋肉・神経に由来する症状が施術の対象です。
患者様には施術者の誘導の声に従っていただく必要がございますので、聴力の低い方は補聴器を付けていただけると助かります。
操体法は、子どもからお年寄りまで安心して受けてもらえる治療法です。
ポプラはりきゅう整骨院
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